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先生に「今日から根の治療を始めましょう」と言われ、赤や黄色や青などの細い針のようなものを回しながら難しそうな顔で「もう少しがんばってくださいね」とかいわれながら長い時間口を開けていた経験のある方もいらっしゃると思います。始めは痛みがあったので治療の必要性は分かるけど、もう痛くなくなったのにまだ続けるんですか?早く虫歯を治して欲しいのにさらにこれを毎回毎回繰り返されれば患者様もたまったものじゃありませんよね。お気持ちは大変良く分かります。中には途中で治療に来なくなってしまう方もいらっしゃいます。通常虫歯の治療といえば、虫歯の部分を取ってそこにプラスチックなどを詰めるか、型を取って金属を入れるといった1階から2回の通院で終了するのに、なぜ根の治療は回数がかかってしまうのでしょうか。今回は患者様にもこの根の治療についての必要性、治療法について触れていきたいと思います。
 
根の治療ってなんですか?
歯は歯冠という歯茎より上にある部分と、歯根という骨の中に埋まっている部分とに分けることができます。根の治療とは外 から見えない歯根の中野治療なのです。歯の中には神経(歯髄)という組織があります。この神経は歯の栄養を供給する大切な組織なのです。虫歯が大きくなると神経に穴が開いたり、神経の炎症(歯髄炎)になってしまいます。神経には再生能力が少なくこうなってしまうと痛みも伴ってくることも多く、神経をとらないといけなくなります(抜髄)。(症例によっては歯冠の神経だけをとる場合もあります)によっては歯冠の神経だけを取ってある歯でも、あるいは虫歯を放っておいて神経が腐ってしまった歯の場合でも根の中が最近感染していたりすると、根の先に膿が溜まったり腫れてきたりすることがあります。レントゲンでは根の先が黒くなっています。この場合は切開して膿を出すこともありますが、根の中が汚れている限りこれは幾度となく再発しています。そこでこの汚れをきれいにして清掃して消毒する必要が出てきます。このように、神経を取ったり、汚れた根の清掃や消毒し、再感染を未然に防ぐことを目的としたのが根の治療なのです。しっかりとした根の治療ねは次の三つの事柄が重要になってきます。
1 徹底した清掃
根の中は非常に細かく複雑な形をしています。その中が汚れているわけですから掃除にも時間が費やされてしまいます。ではどのように掃除するのでしょうか。錆びてしまった自転車などは紙ヤスリで磨くときれいになりますよね。根の中の汚れてしまった壁の部分を同じようにヤスリがけを行います。そこで登場するのが冒頭でも述べましたカラフルな細い針のようなものなのです(ファイル)。これはいろいろな太さがあり、細いものから回転させながら根の先端まで入れてゆき、順に太くしていきます。太くすることによって汚れた壁を削ってゆくのです。出てきた削りかすは注射器のような形をしたシリンジの中に入った薬液で洗い流します。